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國崎技研商品カタログ ここでは、作品中に出たオリジナル商品の細かい説明をします 移動式ヴァーチャルバトルシステム「コロセウム」 イベント会場等でヴァーチャルシステムの無い場所で神姫バトルをする場合に用いられるシステム 4組のマスターシートを備えたエントリー車と、大型モニターと大規模バトルシステムを備えたサーバー車から構成される (マスター席にはマスターシートとヴァーチャルポッド、そして簡易メンテナンス設備が備わっている。エントリー車だけでも1vs1、2vs2、4姫バトルロイヤルが可能。この場合ギャラリー用モニターは別に用意する) サーバー車には最大8台のエントリー車を管理する事が出来、最大32姫での様々な設定のバトルが可能 通常のオンライン対戦ネットワークとの接続も可能 3Dフィールド形成式訓練装置「パンゲア」 (「武装神姫飛鳥ちゃんエウクランて」に登場) 本体(親機)・4本の支柱・専用ダミー武器・専用ターゲットからなる神姫用バトル訓練装置 支柱を平滑な所に設置、その中に立体映像と投影しバトルフィールドを形成し、その中でダミーと模擬戦をするシステム ターゲットとだけでなく、実際に神姫との模擬戦も可能 支柱は4m程度まで伸びる為、結構広い空間を構築する事が出来る(最低でも3.6x2.4x1.5程度の空間が必要) 形成されたフィールド内では特殊シールドにより実際に障害物等への接触まで再現される 実際に神姫がダメージを受けるわけではない為バトルが始まった頃は重宝されたが、後発の安価かつ場所を取らないヴァーチャルシステムに押され、現在はあまり使われていない が、実際に体を動かす為、実戦感覚を付けたい一部ファーストランカーや、バトルをしない神姫達のストレス発散に使われる事も多い 白雪姫シリーズ 國崎技研が進めていた神姫の換装可能な部分への代替えシステムの名称 量産性を重視している基本フレームを変更し、神姫そのものの性能を向上させようというもの 基礎フレームの変更・駆動モーターの変更・バッテリー及び放熱システムの変更といった3ステージで構成される(駆動モーター変更はフレーム変更が前提条件となる) ただし非常に高価で普通の人にはとても手が出せない フレーム素材の選定が進まず(重量、強度、柔軟性のバランスに苦慮した)計画は頓挫していた為、それを打破する為に水那岐は新しい人材を確保し、計画を進展させた 特に強度・柔軟性の目標値をクリアしながら素体そのものの放熱性の15%の向上、30%の軽量化を果たした香田瀬氏の功績は計り知れない その高い完成度は金に糸目を付けないファーストランカーに注目され、計画は大成功を納めた 現在はそれの廉価システム『白雪LMシリーズ』を発売し、一般ユーザーからも注目されている 白雪LMシリーズ 非常に高価な白雪姫を気軽に使用できるようにと開発された廉価版 基礎フレームのみの構成だが、強度型、軽量型、バランス型の3種類がある 部位毎に販売されており、足は強度型・本体はバランス型・腕は軽量型等、部位毎に必要な強度を選べる仕様になっている どのフレームでもノーマルよりも軽量高強度となっており、余計なセッティングの必要も無い為使いやすい 価格もグっと押さえられ(それでも1部位でも神姫よりも高い)、セカンド以下ばかりでなく、ファーストランカーにも2姫、3姫目などにも用いられる 『タブリス』シリーズ 通常素体からのステップアップ入門として開発された素体 従来の素体よりも可動範囲の広いMMS2ndをベースに作られている MMS2ndには、胸部及び脛部に互換性が無いといった弱点があったが、『タブリス』は通常ジョイントへと仕様変更されており、従来のパーツがそのまま使えるのが特徴 フレームには白雪と同じ素材が使われており、強度・放熱製が高められている。各駆動部は従来品と同等品だがライトチューンが施されており、若干ながら出力アップが図られている。それに伴い電力消費も多くなってしまったが、新型バッテリーを搭載する事により従来と同じ活動時間を確保した 性能的には白雪LMより下だが、価格が神姫2体分程度にまで抑えられ、コストパフォーマンスの高い素体となった ふれあいツール「赤ずきんちゃんご用心」 愛澤が提唱する「神姫と人とのコミュニケーション」を実現させる為のツール ぶっちゃけ「えっちする為の玩具」 問題があった乙型を諦め男性器を模した甲型を発展させた 女性器を模した親機・男性器を模したセンサー部・それを繋ぐケーブルと、センサーを固定し神姫への挿入をサポートする固定部(テスト版は貞操帯のようにガッシリした物だったが、製品版ではいわゆる紐パン状の物も追加され、2種セットとなっている)で構成される 親機とセンサー部は互いにリンクしており、それぞれが受けた刺激を忠実に再現し相手へと伝える事により、性交をしているかのような体験が出来る 親機内に放出された精液をセンサー部へと送り込み放出する射精機能が装備されている(量は神姫に合わせ、1/8~14程度に自動調整される) 「あくまでも同時に自慰をする道具」としてネット通販されたが、結構高額であるにもかかわらず注文が殺到した。 ちなみに専用充電器にセットすれば自動洗浄されるスグレモノだったりする 家事用外骨格「ヘンデル」 神姫が人間用の道具で家のお手伝いをする為の大型ツール。体長約60㎝ バトルでは規格外の出力な為使用出来ないが、ちいさな子供の手伝い程度の炊事洗濯お掃除を行うことが出来る 神姫用システムキッチン「グレーテル」 神姫用のシステムキッチン。オーブンレンジと冷蔵庫も組み込み済み 主な用途はお菓子作り。 小道具やレシピ集もセットされている「スターターセット」もある 限定セットにはセットオリジナルカラーのシェフ服とウェイトレス服が付属(限定100セット) 鳳凰カップ仕様には通常スターターセットに鳳凰カップ限定のメイド服が付属(販売されない為、6着しか存在しない) フレキシブルアームシステム「テンタクルス」 バトル用支援システム 10本のフレキシブルアームと専用バッテリーを持つ汎用攻撃支援システム 各アーム毎にオートモードとマニュアルモードを選択する事が出来る オートモードにすれば攻撃・防御・待機の3種類の命令を出すだけで良いので神姫の負担を軽減しながら能力の向上が期待出来る。但し、簡易AIなので過信は禁物 全てのアームには展開式のハンドが付いており、武器や盾等を装備させることが出来る テスト時に発覚した非力さをカバーする為に、2本のアームが大型化された。それは通常アームの3倍の太さになり、1本だけでもフル装備のサイフォスクラスをも軽々と持ち上げる事が出来る。コレで締め上げるだけでもダメージを与える事も可能 その分、バッテリーの消費が多くなった為、活動時間が短くなってしまった ※えっちな使い方はサポート外になるので注意 ミラージュコロイド ※この技術は神姫の父さんの橘明人とかしまし神姫たちの日常日記とリンクしております まだ試験中な為、一般には流通しておりません 以前から理論のみ存在していた物を、『鳳条院グループ』との共同開発により実現した技術 特殊コロイドを磁場で表面に定着させ、光学的にほぼ完璧な迷彩を施す また特殊コロイド自体の特性により、レーダー波を吸収し電磁的にも隠れる事が出来る ただし、赤外線は通してしまうので、神姫からの廃熱が赤外線センサーで探知されてしまう 國崎技研側では『ミチル』に試験導入して実地テストを行っている 特殊コロイドを散布しそれに虚像を浮かび上がらせる機能も有する。ただし、投影時間は短い ちなみにデータさえあればどんな映像でも可 鳳凰カップ終了時で國崎技研側でのテストは一通り終了した 陽電子リフレクター 従来のビームシールドを発展させ、ビーム攻撃のエネルギーのほぼ100%を文字通り跳ね返す技術 この技術自体は以前からあった物であるが、その大きさと膨大な消費電力から神姫バトルで使用する事は出来なかった 現在それを小型化・省電力化して、ミチル(ジャガー)により試験運用が行われている 神姫用ふれあいツール「あなたも狼に変わりますか」 神姫用外付疑似陰茎ユニット 見た目は普通の神姫用性具だが、(根元)部分を神姫の膣へと挿入することによって密着・変化し、神経部に干渉して陰茎としての役割を行う装備 解りやすく言えば、神姫への負担無く男性生殖器を形成するユニット 自身に電源は装備されておらず、神姫から給電を受ける ラバースキンの外装に、骨材としてマッスルファイバーを用いており、通常時を収縮形態とし電気信号によりファイバーが伸びる そうして出来た隙間に神姫より採取したオイルを注入し怒張を形成・維持する。その為、神姫がある程度オイルを出していないと使用出来ない 電磁吸着技術により、神姫の膣壁及び陰核に吸着すると共に感覚に作用し、ユニットが受けた刺激を神姫へと伝える 神姫の意志、もしくは専用ケースに付いているスイッチにより収縮させる 万一の異常を検知した場合はスイッチが切れ、電磁吸着が解除されると共にファイバーがゆっくりと収縮し、取り外す事が出来る 膣内に残った部分に、本体の神姫が分泌したオイルを貯め、絶頂時に放出する機能を備える 専用ケースに入れPCにセットする事により、各種設定の変更が可能(ドライバのインストールが必要・大きさ、太さ、感覚LV、放出オイル量等を変更可能/但し異常値への変更は不可) 本来は神姫特有の症状の為に開発された一種の医療機具である 『M-collection』 國崎技研技術部5課所属「三都衣 太牙」によるブランド 戦闘用コスチュームではない為、着心地・デザイン共に同社の物より優れている 男目線から作られている為やや傾向が偏っているが、それが男性オーナーや一部神姫達の注目を集める結果となっている
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妖精コンビあらわる 「あ~あ、たいくつ…」 いずるのベッドの上で、ホーリーは寝そべっていた。学校が始まり、家を留守にしなければいけないいずるは、ホーリーに家の留守番を頼んで学校に行かなければならなかった。それでホーリーはご機嫌斜めになっているのだった。 「いずるってばどうしてホーリーを学校に連れて行かなかったんだろう?邪魔すると思ったからかな?」 話し相手がいないホーリーは、ゴロゴロと寝転んで暇を潰していた。しかしいつまでもこんな状態ではガマンの限界になってしまう。 「せめて、誰でもいいから遊び相手がいればな…」 そのとき、窓の外から誰かが覗いていた、そんな感じがした。 「くすくす、なあに、あの子」 「こら、そんなこと言っちゃだめじゃないの」 何か話し声まで聞こえる。確かに誰かが窓の外で話しているのだ。 『一体誰よ、あんな所で話してるなんて』 ホーリーは起き上がり、窓の外を覗き込んだ。しかし誰もいない。 「あれ…、確かに話し声が聞こえたんだけど」 窓の外を見回すホーリー。するとまた誰かの話し声が聞こえてきた。 「あら、立ち上がった」 「物好きなのかしらね」 今度ははっきりと聞こえた。ホーリーは再度外を見回した。でも誰もいない。 「そうだ、センサーを使ってみよう。使い方は覚えてるんだ」 さっそくセンサーを作動させ、耳を澄ましてみた。すると、木がある方向から話し声が聞こえた。 「あんなところにいるんだ…。でもどうして隠れてるんだろう?」 ホーリーはそっと窓を開けてベランダに出てみた。確かにこの近くに誰かいる。今度こそ誰が覗いてるのか確かめてやる。ホーリーは注意深く周りを見回した。 「あれ~、あんなことしても無駄なのに。どうせこちらからは見えっこないんだから」 「まって、どうやらあっちは私たちがここに居る事を気付いてるみたいよ」 「え、ウソ!?」 確かにホーリーの目線は彼女達の方を向いていた。そしてキッとした顔つきで叫んだ。 「あんた達!隠れてないで出てきなさい!!」 いきなり大声で言われてビックリしたのか、ふたりは消えている状態のまま木の上から落ちてしまった。 「も~、ビックリするじゃないの」 「ごめん、驚かすつもりじゃなかったのよ」 しばらくして落ちたところから小さい人がふよふよと飛んできた。彼女達の姿を見たホーリーは、自分と同じくらいの大きさであることに驚いていた。 「もしかしてあんた達は、神姫なの?」 青い翼をつけている神姫がそれに答えた。 「はい、私達は神姫です。私は凛花(りんか)、この子が來華(らいか)よ」 「ホーリーベルって言うの。ホーリーと呼んでね」 ホーリーが自己紹介をした時、ピンクのアーマーをつけた神姫=來華がふふんと鼻で笑った。 「ふうん、全然そんな感じに見えないけどねえ」 「こら、失礼よ來華。ごめんなさい、この子って人をからかう事が好きでしょうがないのよ」 ふたりは静かにホーリーの側まで下りてきた。 「凛花達はどこから来たの?どうして隠れていたの?」 凛花は來華のほっぺを引っ張りながら答えた。 「ちょっと気分転換に散歩してたんだけど、ちょうどこの子があなたを偶然見かけて、隠れて驚かしてみよう、って言い出して…。私は反対したんだけど…」 「それであんなことをしたんだ。本当だったら許さないところだけど、いいよ、許してあげる。でも、もうそんなことをしちゃだめだよ」 ホーリーはにっこりと微笑んだ。 「分かったわ、この子ももうやらないって言ってるし」 凛花はぎゅうっと來華のほっぺを引っ張り続けた。 「ごめ~ん、もうしないから放してぇ~」 來華が凛花に許しを請うと、凛花は彼女のほっぺからパッと手を放した。いきなり放された來華はバランスを崩して倒れてしまった。 「ひど~い、いきなり放すなんて…。もうちょっと考えて放してよ」 「あら、自業自得よ。そんなことしたら相手に失礼でしょ」 とんでもない神姫と知り合いになっちゃったな…。ホーリーは少し後悔していた。 「お前よ、どうしてホーリーを留守番させたんだ?」 大学の帰り道、いずると恒一はホーリーのことを話しながら歩いていた。 「学校になんて連れて行けるわけないだろ?ただでさえうるさいのに。それに変な目で見られたりしたらどうするんだ」 「別にどうってことないさ。お前も見ただろ、うちの学校でもロボットを連れ歩いてる奴を」 「それは神姫じゃないからだろ。私は連れて行きたくないんだよ。授業中で何かされたりしたら大変なことになる」 頑なに断り続けるいずるを見て、恒一は少し呆れた顔で言った。 「授業中は学校内の広場などに放しておけばいいんだよ。迷子になるわけじゃないし、万が一居なくなっても発信レシーバーで見つけ出せるから大丈夫さ」 「そう言われても…。とにかくしばらくの間は留守番させることにする」 こんなことには頑固なんだな…。恒一は呆れ顔になった。 「そういえば恒一、お前はシュートレイを学校に持ち込んでるのか?」 いずるはシュートレイのことを聞いてみた。 「ああ、持ってきてるよ。でも今はバッグのなかで眠ってるけどな」 『やっぱりそうか…。聞くだけ無駄だったか』 いずるは疲れたようなため息をついた。 「ところでいずる、ホーリーのデビュー戦、どうするつもりだよ?早いうちにポイント稼いでおかないと大きな大会に出るのが遅くなるぞ」 恒一がホーリーのデビュー戦にについて話しかけてきた。しかしいずるはそのことについては何も話そうとしなかった。 「おい、大丈夫かよ?」 「ああ、で、どうやって出場するんだった?」 「お前な、俺の話聞いてなかっただろ?まあいいや、そのことは後で話すことにしよう」 十文字を右に曲がり、住宅地に入ったところで二人は分かれることにした。 「今日は用があるからこれで失礼するよ。じゃ、また明日な」 「またな」 恒一の姿が見えなくなるまで、いずるは手を振りながら見送った。 「ホーリーの奴、寂しがってるだろうから早く帰ってあげないとな」 いずるは急いで自分の家へ帰った。 「へ~、凛花と來華はタッグで試合に出るんだ」 二人の話はいつの間にか神姫バトルの話題になり、それを聞いているホーリーは二人の試合の話に夢中になっていた。 「いつもじゃないけどね。あたしたちは一人でも十分強いんだから」 「あらあら、強気になっちゃって。そう、私達はひとりでも強いけど、本当の力を発揮できるのはお互い力を合わせたときなの。だから普段はタッグマッチで試合をするときが多いの」 その話を聞いてホーリーはすごくわくわくしてきた。 「ねえ、今度でいいから闘ってみたいんだけど、だめ?」 二人は少し悩んで答えた。 「別に私たちはいいけど、主人の許可がないとね…」 「ご主人は優しいから、むやみに私達を傷つけるようなことはしないの。だから許可が下りないと試合が出来ないんだよ」 そっか…。ホーリーは少し寂しげな顔になった。 「でも、こうして話したりするのは大丈夫よ」 「別に闘うわけじゃないしね」 そのとき、玄関の方から物音が聞こえてきた。いずるが帰ってきたのだ。 「あ、そうだ。二人にもいずるの事紹介するね…」 ホーリーが振り返ると、二人はそこにはいなかった。 「あ、あれ~、消えちゃったの~?」 慌てふためくホーリー。そこへいずるが部屋にやってきた。 「ただいま。ホーリー、ちゃんと留守番してたか?…っておい」 いずるはホーリーを見て青ざめていた。それもそのはず、彼女は鍵を開けてベランダに出ているのだから。 「こんな所で何やってるんだ?落ちても知らないからな」 ホーリーをひょいと引き揚げるいずる。そして部屋のベッドの上に乗せた。 「あ、あのねいずる、さっきまでホーリーの仲間としゃべってたの。それで」 「分かったよ、外に出てしゃべってたんだろ、鳥たちと」 全然分かってくれないいずるに、ホーリーは少し不機嫌になった。 「いいよ、分かってくれなくていいもん!」 そのまま寝転んで布団の中へ入ってしまった。 「…あれ、怒らせるようなこと言った覚えないんだけどな…」 不思議がるいずるはそのまま部屋を出て行ってしまった。 「…いずるってばどうして分かってくれないんだろう。せっかく新しいお友達紹介しようとしたのに…」 布団にうずくまって、ホーリーはふてくされていた。そこへ彼女のセンサーを通じてさっきの二人が声をかけてきた。 『ごめんね、さっきは』 『悪気があってやったわけじゃないの。次の機会があったらまたお話しましょう』 二人の声を聞いたとたん、不機嫌だったホーリーの顔が笑顔に戻った。 「うん、約束だよ。また会おうね」 そう答えると、二人はにっこりと笑った、そんな気がした。 『それじゃ、また会いましょう』 『それまであたし達の事、忘れないでよ』 そう言いながら二人の会話が切れた。 うん、また会えるよね…。ホーリーはそう重いながら布団に包まれて眠りに付いた。 つづく もどる 第六話へGO
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デザイナー 声優 神姫解説 性格セリフ一覧 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 神姫ハウス内コミュニケーション ステータス情報 覚えるパッシブスキル一覧 神姫固有武器補正 神姫考察攻撃力 防御力 機動力 運用・総評 神姫攻略法 お迎え方 アップデート履歴 コメント デザイナー 島田フミカネ(ストライクウィッチーズ、メカ娘等) 声優 茅原実里(涼宮ハルヒの憂鬱:長門有希、みなみけ:南千秋、らき☆すた:岩崎みなみ、他) 神姫解説 アップデートされたストラーフMk.2のバリエーションタイプ。索敵・情報処理能力を向上させ、死角からの接近をサポートするマフラー状の複合センサーや、クロスレンジでの相手の分厚い装甲を撃ち抜くハンドキャノンなど、至近距離での戦闘力を強化する装備が追加されている。AIはノーマルモデルに比べるとやや素直になり扱いやすくなっているが、戦闘時には攻撃的な性格を垣間見せる。 名称:悪魔型ストラーフMk.2ラヴィーナ(あくまがたすとらーふまーくつーらゔぃーな) メーカー 素体:FRONT LINE 武装:FRONT LINE 型番:FL017/L (FLO17/Lとする記述もある) フィギュア発売:2011年3月17日(通常型)/2012年3月15日(フルアームズパッケージ/以下「FAP」) 主な武装:ストラーフMk.2に準じる(名称の末尾にラヴィーナ用を示す「/L」が付記される)ため、明らかに変更されたもののみを記載する。 ディーカヤコーシカ/L(コート&コーシカ/Lを連結した投擲武器扱い。元モデルでも再現できる) FL017ライラ/L(コンパクトに纏まったヘッドセンサー。元モデルのFAPにも実装された) FL017スペクトルガード/L+マフラー“キュアネ”(説明文にもある通りの複合センサー付き。その後元モデルのFAPにも実装された) (※)ストラーフMk.2FAPの段階で追加された装備は、当然その後のラヴィーナFAPにも追加されている。 通称「ラヴィ」「パトラーフ」。ストラーフMk.2のリデコリカラー品(そのややこしい経緯は元モデルおよびアーンヴァルMk.2の項を参照)。 通常版の黒を基調としたカラーリングに対し、こちらは白と黄・赤を基調にしたヒロイックなものに変更されている他、アップグレードモデルとしてFAPが存在。 意外な事に、中古市場での扱いは異様なプレ値のついた相方と比べれば、割とおとなしめ(武装量が非常に多くなったFAPにしても似たような傾向がある。おそらく後述するように、本作までの公式媒体での出番が皆無だった事が原因か)。 FAP用の装備については、本作での実装当初の段階では追加されていなかったが、テンペスタ同様レアリティRのカードにはFAP時の姿が描かれており、その後やはり追加実装された。 武装一式は基本的に(やはり)元モデルと同じものだが、後に元モデルのFAPにも逆輸入される事になる各種武装が追加されて印象を一新している。 更に一部で発売されているパトカー模型用のパトライトやフィギュアサイズの警察用シールド(コトブキヤ製「ウェポンユニット41/バリスティックシールド」が、一式入ってて一番楽)を取り付けた状態が前述の「パトラーフ」だ。桜の代紋まで入れば完璧。 本作では性格設定の若干の変化を反映してか、素体および武装の性能も微妙に変更されている他、ボイスも新録された。 初代及び元モデルと一緒に揃えば、みのりん神姫祭りだ! 彼女のFAPもまた、テンペスタと同様にコナミ内製武装神姫フィギュアシリーズの最後を飾った存在である。 そんな彼女だが、リデコリカラー品であるためか過去の公式媒体各作品には一切登場しておらず、本作が初登場。しかもテンペスタ実装と微妙に間が離れていたため、オーナー勢をやきもきさせたが、無事実装とあいなった。 なおレイドボスバトル(第三回)においては、実装時期が近い彼女の武装に(ジュビジーのものに比べればささやかながら)対エラー補正が付与されている。 性格 上記の通り公式作品への出演が長らくなく、更に相方のようなインターネットミームも特に発生していないため、本作でデビューするまでキャラがいまいち立ってない感は否めなかった。 (素体のデザインから風紀委員的な、武装と合わせてのカラーリングから警官的な立ち位置を設定するオーナーはいた様子) いざ蓋を開ければ、そこにいたのは爽やかヒーロー系神姫、それもニチアサ系というよりは昭和系。なにげに神姫史上ありそうでなかった路線である。 真っ赤なマフラーはかの時代のヒーローの伝統だっただけに、こうなるのも当然の帰結か。 セリフ一覧 + さあ、ショウタイムの始まりだ! ログイン時 通常(朝) おっはよー!気持ちのいい朝だね!この勢いで、バトルも気持ち良く勝っていくよ! おはよう!朝早くから元気いいねぇ!その調子で、今日も1日がんばろう! 通常(昼) こんにちは!次はどんなミッションが待ってるのかなぁ?って考えると、ワクワクが止まらないよ!! こんにちは!今回も、熱いバトルで盛り上げていくからね!さあ、張り切っていくよー!! 通常(夕) こんにちは!日が沈んでくると、なんだか寂しい気持ちになってこない?でも大丈夫!明日は明日の日が昇るからね!! こんにちは!この星の平和は、私が守る!あの美しい夕陽がある限り!!…キマった。 通常(夜) こんばんは!闇に蔓延る悪の組織を倒すために、今日もあたしは戦うからね!! こんばんは!日も暮れてきたけど、あたし達の任務はまだまだ続くよ!それじゃあ一緒に頑張ろうね! 通常(深夜) こんばんは!夜遅くまでバトルとは、なかなか燃えてくる展開だね!それじゃあ、いっくよー!! こんばんは!遅くまで頑張っているんだね!あたしも、その期待に応えられるよう、魂燃やして戦うよー!! 年始 あけましておめでとう!正月だろうと、そこに戦いがある限り、ヒーローに立ち止まっている時間はないんだ!さぁ!今年もがんばってこの星の平和を守っていくよ! (ボイス) あけましておめでとう!太陽の光は、正義のメッセージ!あの太陽と、美しいこの星を守るために、共に戦おうよ! バレンタイン くーらえーっ!必殺・バレンタインチョコーッ!!これだけ派手にしたら、受け取らずにはいられないでしょう?ふふっ。 ホワイトデー え、バレンタインのお返し?こんな嬉しいパワーアップアイテムをもらえるなんて、あたしは幸せだよ! エイプリルフール ゴールデンウィーク 夏季 暑い季節になってきたね。あの熱い太陽のように、あたしのハートも燃えているよ! 七夕 水着 ただいま期間限定イベント開催中だよ!特別に水着を着て戦うんだって!ヒーローも、多様性が求められる時代なのかなぁ。 ハロウィン おのれ、化け物軍勢め!…えっ、あれは全部仮装なの?なぁんだ、世界が絶体絶命の危機なのかと焦っちゃったよ! 冬季 寒い季節になってきたね。油断して体調を崩さないように!ヒーローは、どんな隙も作らない存在なんだよ。 クリスマス メリークリスマス!いい子にしていればサンタは必ずやってくる。ヒーローはいつでもいい子たちの味方だからね! (ボイス) メリークリスマス!良い子のために、プレゼントを持って来たよ!しかも、あたしと一緒に過ごせる特典付き!えへへ♪ 神姫の発売日 ん?なんだい?え?これをあたしに?あたしの発売日を覚えてくれてたなんて…。さすが、あたしの(オーナー名)!ありがとう、うれしいよ! オーナーの誕生日 今日は誕生日だね!おめでとう!次回!『来年もお祝いするよ!』を、お楽しみに! 神姫ハウス 命名時 呼び方変更 マスター。そろそろこの呼び方を変えてみない?どんな呼び方がいいかな? (→決定後) わかった、(オーナー名)だね。じゃあこれからは(オーナー名)って呼ぶから、呼ばれたら元気な声で返事をしてね! レベルアップ後 MVP獲得 マスター!さっきのバトルであたしがMVPに輝いたよ!これもマスターが的確に導いてくれたおかげだね!これからもあたしはマスターと共にこの世界を守っていくよ! 3連勝後 親密度Lv5後 えい!やぁ!そこだ!いっけー!ああ、(オーナー名)。一体何をしてるのかって?この映像を見てよ!あたしの他にもこの星の世界を守るヒーローが大勢いるんだ!みんな強いしカッコいいし最後は必ず勝利するし…。ヒーローって最高な存在だと思わない!? 親密度Lv10後 あたしもあのヒーローたちのように正義の力でこの世界を救っていきたい…!もっともっと色んな映像を見てあたしの中の正義の炎を燃やしていくよ! 親密度Lv20後 (オーナー名)。あれから色んなヒーローを見ていたらあたしに足りないものがいくつかあることに気付いたんだ。より完璧で強いヒーローになるために、(オーナー名)も協力してくれないかな?えーっと、あたしに足りてないものは…。 親密度Lv30後 他のヒーローと違ってあたしにはアレがないんだ…車とか。バイクとか…バトルの最後に合体して、巨大ロボになるアレだよ!すごく胸の熱くなる展開…!ヒーローには絶対必須だよね!ね!? 親密度Lv40後 というわけで、(オーナー名)!あたしをどんな合体ロボに乗せてくれるの?え?神姫バトルに合体ロボなんて必要ない?えー!なんでー!?ヒーローなんだからカッコよく合体ロボで戦いたいじゃないか! 親密度Lv50後 あ!そうだ!(オーナー名)!ヒーローは色んなアイテムを使って勇ましく変身してるんだ!こっちのヒーローは小型の武器で変身してるし…あっちのヒーローはベルトを回して変身してるし…そっちのヒーローは惑星のパワーを集めて変身してるし…! 親密度Lv60後 というえわけで、(オーナー名)!あたしの変身アイテムは何がいいと思う?え?神姫バトルの最初に自動で武装を装着するからそんな変身アイテム、必要ないって?えー!なんでー!?ヒーローなんだからお決まりの名乗り口上とポーズを決めてカッコよく変身したいのに!? 親密度Lv70後 変身アイテムもダメなら…。あ!そうだ!(オーナー名)!5人組のヒーローにはそれぞれカラーがあって、赤いヒーローが中心なんだよ!あたしは白系だから…思い切って真っ赤にリペイントしたいんだけど、どうかな?そして5人組のヒーローチームを作って悪の組織に立ち向かっていきたいんだ! 親密度Lv80後 というわけで、(オーナー名)!あたしと共に戦ってくれるヒーローを探してくれない?そしてあたしが赤くリペイントすれば『神姫戦隊バトコンジャー』の誕生だよ!え?ジェムバトルは3体チームだから5体のチームは無理?色も変えられないの?えー!なんでー?!ゲームのルールだから無理と言われても納得できないよ…。 親密度Lv90後 あれも無理…、これも無理…。ヒーローの道は険しいな…。あ!そうだ!(オーナー名)!一番大事な事を思い出したよ!ヒーローには必ず助けてくれる司令官や相棒がいるんだ!あたしに今一番必要なのは…、何でも作ってくれる謎の博士!というわけで、(オーナー名)!早速だけど、あたしを助ける謎の博士になってくれない? 親密度Lv100後 合体ロボも変身アイテムもアレもコレもあたしには必要ないって…?えー!なんでー?!それじゃ、あたしは憧れのヒーローにはなれないってこと!?え…?ヒーローは真似るものじゃなく自分が正しいと思った道をまっすぐ突き進むもの…?なるほど…!確かにそうだね!あたしはあたし!他に代わりなんていない、この星を守る唯一のヒーローなんだ!ありがとう、(オーナー名)!他のヒーローに憧れるあまり自分の中のヒーローを見失うところだったよ!よし!そうと分かったら早速世界の平和を守りにいくぞ!(オーナー名)もあたしと一緒にこの星の未来を守っていこう! 頭タッチ(親密度0~19) 急に頭を突かれると痛いから、ヒーローに用があるなら大きな声で元気よく呼ぼう!あたしと約束だよ? (親密度20~39) えっと…あたしの頭に何かついてた?髪型もヒーローにふさわしく整えてるから、あまり不用意に乱さないでくれないかな? (親密度40~59) なんだい、(オーナー名)?あたしを呼ぶってことは何か手助けが必要なのかな?いつでも助けてあげるからね! (親密度60~79) ありがとう、(オーナー名)。ヒーローでも褒められるとやっぱりうれしいものだよ。それが次の戦いへの活力となるからね! (親密度80~) (オーナー名)に頭を撫でてもらうと心がすごく落ち着くよ…。よし!気力充実!これで次もがんばれるよ! 胸タッチ(親密度0~19) きゃあ!(オーナー名)!いきなりどこを触ってるんだ!巨悪はこのあたしが成敗してやる!覚悟しろー! (親密度20~39) きゃあ!(オーナー名)!悪魔の宿ったその悪手…。あたしの必殺技でトドメを刺してやる!そこを動くなー! (親密度40~59) きゃあ!(オーナー名)…。そのいやらしい邪念…。あたしの清い心で吹き飛ばしてやる!くらえー! (親密度60~79) きゃあ!(オーナー名)…。あたしの不意を突くとはなかなかやるじゃないか…。つ、次はこうはいかないぞ!必ず正義の力でガードしてやるからね! (親密度80~) きゃあ!も、もう…。(オーナー名)だから大目に見てあげるけどさ…。他の神姫だったら怒られちゃうから、良い子は絶対にしちゃダメだぞ!あたしとの約束だ! 尻タッチ(親密度0~19) きゃあ!あ、現れたな!フシダラ妖怪!これ以上、被害が出ないよう今この場で叩きのめしてやる! (親密度20~39) きゃあ!ふ、不埒なハレンチ魔人め!これ以上、犠牲者が出ないよう今すぐここで封印してやる! (親密度40~59) きゃあ!こ、このドスケベ怪人め!この世の神姫はあたしが守る!今ここで打ち砕いてやる! (親密度60~79) きゃあ!で、出たなヘンタイ星人!ここまで侵入してくるとは!今すぐここでこのあたしが打ち滅ぼしてやる! (親密度80~) きゃあ!(オーナー名)…。も、もう仕方ないな…。ヒーローの弱点は秘密だから他の神姫にはナイショにしておいてくれよ…。 通常会話 (オーナー名)はあたしの戦い方を知ってるかな?重い銃はちょっと苦手だけどその分、機動性を活かして剣やライトガンで相手を翻弄する戦い方が得意なんだ。あたしの特性を上手く活かして輝く勝利をつかんでいこう! ヒーローはいつ休んでいるのかって?この星を脅かす悪の手先がいなくなった時…その時こそが静かに休める時なのかもしれないね…うんうん。 「ラヴィーナ」ってどんな意味か知ってる?ロシア語で「雪崩」って意味なんだって。なんだか物騒な意味合いだけど押し寄せる熱い正義魂…、と考えれば、まぁ…、納得もいくかなー。 この世界には数多くのヒーローがいるけど誰の必殺技を使ってみたい?かっこいい必殺技が使えるようになったら、バトルも華やかになるよね、きっと! うん?なんだい? 登場ポーズを考えてるんだけどどんなのがいいと思う?こうかな?こうかな?え?神姫にそんなの必要ない?えー!かっこいい登場と名乗り口上はヒーローの基本でしょ?! (オーナー名)のことをどう思ってるかって?あたしがこの美しい星のために戦っているのは(オーナー名)のためだからさ…っていやいやいや!?い、一体何を言わせるんだよ!もう…! あたしが好きなこと?それはもちろん、困っている人の力になることだよ!弱きを助け、強きをくじく…。この精神こそがヒーローの基本だからね! (オーナー名)。あたしに何かしてほしいことはある?世界平和のためなら、どんな巨悪にも立ち向かっていくから遠慮なく言ってよね! バトル前の変身ポーズってどういうのがいいと思う?ヒーローのお約束だからさ。やっぱりカッコよく決めたいよね? 目の前に困難がある限りそれに立ち向かう…。それこそヒーローにふさわしい姿だと思うんだ! 正義のヒーローって誰でもなれるんだよ。困っている人を助けようとする心がその魂にある限り…、ね! 武装カスタム 戦闘力Up時 戦闘力Down時 武器LvUP時 素体カスタム 親密度LvUp時 レベルアップしたよ!世界を救う力が、あふれてくるのを感じるよ! 限界突破時 うお~~~~~~~~~!あたしの中の正義の炎が!さらに燃えてきたぁ~~~~~~! 出撃時 入れ替え 勝利を胸に…必ず勝ぁーつ! バトル開始時 あたしのヒーロー魂、見せてあげる! → さぁ!ショウタイムの始まりだ! バトル中 撃破時 コンテナ入手時 コンテナ、ゲットだ! 被弾時 ピンチはチャンスだ!負けてられないぜ! オーバーヒート時 しまった!オーバーヒートだなんて! スキル発動時 (能力強化系) (HP回復系) (デバフ系) (攻撃スキル) チャーミークリアボイス 必殺!燃えろ!咆えろ!切り裂け!あたしの!正義! 被撃破時 みんな…ゴメン…!後は頼んだぞ…! あたしが倒れても…あたしの正義は倒れないからな! 次出撃時 たぎる闘志をパワーに変えて!ラヴィーナ見参! サイドモニター 応援時 頑張ってー! 交代時 ヒーローに涙は似合わないぜ 被撃破時 バトル終了時 1位 やったぁーーー!あたし達の勝利だぁーーー!世界の平和は守られたよーーー!! → 人類を愛し、平和を守る…それがあたしのヒーローストーリーだよっ! 2位 → 3位 → 4位 → コンテナ獲得時 1位 さらにコンテナもゲットしてるよ。これで戦力を増強しよう…! 2位以下 っと、でもでもコンテナはゲットしてるよ。これであたしたちも未来のヒーローだ! LvUP時 神姫親密度 今まで以上に頼ってもいいのかな。これからもよろしく。ふふっ。 マスターレベル 神姫ショップお迎え時 悪魔型ストラーフMk.2・ラヴィーナ参上ー!おっと、初めましてだね。これからよーろしくぅ!! 初めまして!会えて嬉しいよ!これからのあたしの大活躍、期待しててね! ゲームオーバー時 バトルお疲れ様!この世界の平和は、あたしが守るっ!って事で、次のミッションも、一緒によろしくね! その他 カラフルコンダクト この世界 あたしが守りぬくね カッコ良く 勝つのがヒーローだよ 戦おう あたしと平和のため 親密度○時イベントのオーナーの呼び方 マスター・司令・おっさん 神姫ハウス内コミュニケーション LV60~LV69 頭 胸 ステータス情報 親密度Lv1 ATK DEF SPD LP BST N R SR UR 親密度Lv100 ATK DEF SPD LP BST N - - - - - R - - - - - SR - - - - - UR 213 378 373 2381 531 マスクステータス 1/s ジェム回収展開速度 ブースト回復量 ダッシュ速度 ダッシュ時ブースト消費量 ジャンプ時ブースト消費量 対空時ブースト消費量 防御時ブースト消費量 N R SR UR 1205 140 140 110 150 覚えるパッシブスキル一覧 モード オブ サタン ラヴィーナ ver.攻撃スピード、クリティカル発生率アップ 早熟型のパターンで覚えるパッシブスキル ホーミング性能アップ[小]射撃時の弾のホーミング性能が上がる ジェムの出す量軽減[小]敵に攻撃された際に出すジェムの出す量を少なくする 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる 追加ダメージ軽減[小]敵からの追加ダメージを軽減する よろけ軽減[小]よろけの行動不能時間が短くなる 溜め時間減少[小] *要限界突破(L110)溜め時間を減少する 防御力アップ[中] *要限界突破(L120)防御力を上げる 通常型のパターンで覚えるパッシブスキル ダッシュブースト消費量減少[小]ダッシュする際のブースト消費を減少させる 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる 体力最大値アップ[小]体力の最大値を上げる クリティカル発生アップ[小]クリティカルが出る確率が上がる 防御力アップ[小]防御力を上げる 攻撃スピードアップ[小] *要限界突破(L110)攻撃時のスピードが上がる ブースト最大値アップ[中] *要限界突破(L120)ブーストゲージの最大値を上げる 晩成型のパターンで覚えるパッシブスキル 攻撃力アップ[小]攻撃力を上げる 防御力アップ[小]防御力を上げる ため時間減少[小]ため時間を減少する ダッシュブースト消費量減少[小]ダッシュする際のブースト消費を減少する ブースト最大値アップ[小]ブーストゲージの最大値を上げる ブーストアップ[小] *要限界突破(L110)ブースト時の移動スピードアップ ため威力増加[中] *要限界突破(L120)ため攻撃の威力を上げる 神姫固有武器補正 ※レアリティが上がる毎に得意武器は-5%、苦手武器は+5%される。数字はレア度Nのもの。 得意武器 +40% 防具用武器・回復補助 +30% 片手斬撃武器・双斬撃武器・両手斬撃武器・片手ライトガン・腰持ちヘビーガン・投擲武器 不得意武器 -30% 双頭刃斬撃武器・両手ライトガン・肩持ちヘビーガン 神姫考察 攻撃力 防御力 機動力 運用・総評 神姫攻略法 お迎え方 2022/2/10~から神姫ショップに登場 アップデート履歴 日時:2022.2.21 内容:FAPで追加された武器・防具を実装 コメント こいつちょこちょこ発言が卑しくなるな… -- 名無しさん (2022-07-31 13 44 47) 早熟タイプの限界突破後のパッシブスキルに誤りがあったので訂正しました。 -- 名無しさん (2024-03-17 12 58 30) 名前 コメント
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アスカ・シンカロン08 ~芯袈~ 「オマエ、どういうつもりなんだよ!!」 当たって欲しくない予想に限って当たる。 もしかしたら別の神姫かもしれないという微かな希望は、筐体から出てきた夜宵の姿によって打ち砕かれた。 彼女が連れている白いストラーフ。パールの武装は、紛れも無く先ほど戦った悪魔型のそれ。 「どういうつもりって、何が?」 「アレじゃあまるで、明日香を、……痛て!?」 「……」 頬をつねられ、言葉を切る北斗。 肩の上で明日香がうつむいたまま北斗の頬を引っ張っていた。 「……なによ、それじゃあまるで、ホントに……!!」 そんな神姫の仕草に言いよどみ、そのまま無言で背を向ける夜宵。 「……」 バイザーに遮られ表情は見えないが、パールの唇が笑みの形だったのは見間違いだろうか? 言葉を続ける事も出来ず、北斗は黙って彼女を見送るしかない。 頭上のディスプレイでは、いまだ続いているバトルの様子がリアルタイムで映されている。 パールは敗北していない。 明日香が敗れ去った直後にサレンダーを宣言し、戦場を出ていた。 まるで、明日香以外は眼中に無いと言うかのごとく……。 パールの戦い方は始終、こちらを捕まえる事のみを目的としていたように感じられる。 神姫の武装では、基本的に神姫に致命傷を与えることは出来ない。 だから、戦闘中に神姫を破壊することは不可能。 それが建前だ。 だから、パールの戦い方はある意味では正当だとも言える。 軽く、回避力に優れる軽量級神姫を捕まえるのは、ある意味では妥当なのだ。 だから、北斗が感じた違和感は、神姫の戦いには不釣合いなまでの殺意だけ。 あの神姫は、明日香を殺す事を目的としていたような気がしてならない……。 「……くそっ」 だが、それを客観的に証明できない以上、それはただの言いがかりだ。 だから北斗は、泣きながら走り去る夜宵に何も言えない。 「くそっ!!」 「……」 もう一度悪態をつくが、肩の上の明日香は黙ったままだった。 ◆ 神姫の武装や腕力で、神姫に致命傷を与えることは出来ない。 だが。 それ以外なら? 例えば、高いところから落す、とか。 高々度で飛行能力を奪われれば、神姫も当然墜落する。 推進器のダメージだけで、羽根が残っているのなら軟着陸も可能だろう。 仮に翼を失っても、落下のダメージだけならばギリギリで耐えられるように限界高度の設定はなされている。 だが、もしも。 空中で組み付かれ、神姫二体分の重量で落下した挙句。 仮に。 そこから全力で叩きつけられでもしたら? それが、最も致命的な首や頭部にかかるように行われたら? 神姫を破壊する事は、決して不可能では無いだろう。 もちろん仕掛けた側の神姫も無事では済むまい。 そして、神姫のロジックはその様な行為を許さない。 だから誰もそんな危険に曝される事は無い。 そのはずだ。 だけど。 それが成されていたのなら、明日香は今頃……。 そろそろ解答編ですかね? -
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・・・。 望んだから、失うことがあると。 それでも。譲ることは出来なかった。 「一番になりたい。って、思う力」 そう言ったのは。 誰だっただろう。 港から出た時に襲いくる、体験したことの無い蒸し暑さ。けど、潮の香りが漂うのは既に懐かしささえ覚える故郷と同じ。 それとは別に、ヤヨイは軽い眩暈を覚えた。北日本において三本の指に入る大都市。空に向って伸びた高層ビルの乱立を想像していた・・・とは言わないが。 函館では見たことが無いほどの大きな道。走るたくさんの電気自動車。その両側に並んだ街路樹。 普通に大都市にある光景なのかもしれないが。しかし決して曇った色ではなく。むしろ。清々しささえ感じさせる、透明な感覚を持っていた。 栗色の髪を揺らしながら、ヤヨイは初夏の日差しの中。港前の道を沿って歩く。ビル街にも緑が映えて街全体が自然を取り込んでいるような感覚さえ感じながら・・・。 ボストンバッグに吊るしたポシェットから顔を出したマーチが、ふと。驚いたように言う。 「樹の大きさが。全部違います」 ふと見れば。初夏の緑を生やす、整然と並んでいるように見える街路の広葉樹。それら一本ずつの形も、枝ぶりも違う。 「・・・ホントだ。遺伝子操作されてないんだ」 いわゆる大都市なら、共通の高さと落葉の少なさを実現させる為に『人に便利な、同じ樹』にしてしまうはず。 事実、一度だけ行った事のある札幌ではそうだったように思える。ここでは街路樹が植えられている場所にも小さな雑草が生えており、ありのままの樹がそこにはあった。 そして。 「あ。マスター、あそこ」 小さな手で上を指差しながらの声。吊られて見上げた場所に。彼女はさっきから感じている眩暈の正体を見つけたのだった。 同時に気付く気が遠くなるような蝉時雨。それが余りにも当たり前に存在しているから、今まで気付かなかった命を歌い上げる大合唱。 杜の都。と呼び習わされた、緑と共存を続けている街。 仙台。 ・・・。 特別目的が無いという訳ではなく。行って見たい場所が一箇所だけ。 港前のバス停から乗り。しばし揺られて、やがて到着して降りた場所には、まだ朝方だというのに流石に人通りが多かった。そのほとんどが観光だろう。 額に汗をかきながら石垣を傍らに見ながら階段を登っていく。蝉時雨は、尚も続いていた。 「マーチ、ほら。あそこだよ」 「あれ、お馬さん」 遠目で見ても一際目立つオブジェクトに近づいて。 ようやく、その足元に立ってから気付く。 「あ・・・そっか」 今世紀初頭から10年代にかけての。風化や酸性雨による破壊から防ぐ為に。 強化アクリル板で周囲を囲まれた、仙台という街の象徴的オブジェクトを少し残念そうに見上げる。 片目だけのその人は前面をその眼光で睨みつけ。前足を振り上げた美しい肢体の馬の迫力は、テレビの映像で見た物とは別格だった。 「この街を作った人だよ」 それは少々間違った知識なのだが。ヤヨイはケータイのカメラで写真を写しながら、そう説明した。マーチをポシェットから誘い、そこにある説明用立て札に座らせてもう一枚。思わずピースサインをしてしまって赤面している彼女に笑いながら、ヤヨイは一望できる仙台の街に振り返った。 目の中に緑が踊る。 ふと、その大きな姿を見ていたマーチが、ぽつりと呟いた。 「この人。紅緒さんですか?」 どうやら、侍と言いたいらしい。 「あ。うーん。ちょっと違うのかな?」 侍と武士と呼ばれる人達の違いを、余り正確には把握していないヤヨイは曖昧な返答だけを返して、マーチを抱え上げた。 「・・・マスター」 「うん」 「マスターと一緒に、その」 もじもじと何かを言いたげにしている彼女の頭を指でふにふにと撫でて。ふと、思う。 そう。ここに。 テレビでの映像でしか外を知らなかった自分が。此処に立っている事が。夢に近しいような想いとなって。 長いアームカバーの下で。少しだけ痕が傷んだ。 降る蝉時雨。緑の街は、そんな彼女を見つめていた。 ・・・。 お昼前まで青葉城をゆっくりと見学し、ヤヨイは仙台中央ステーション前まで歩いて戻ってきていた。 中央広場にも人通りが更に多くなっている。駅前で昼食を取ろうと思っていた彼女は、その足でてくてくと何気なく通りを歩き始めていた。今日の泊まる場所は既に予約してあるし・・・お昼から、どうしようかな。などと思いながら中央大通りを進んでいると。 その建物が目に飛び込んできたのだった。 「・・・」 余りにも『違う』そこを見て。5秒以上は立ち止まっていただろうか。 肩に座り何事かと目線を合わせたマーチも。その視線の先にある大きな建物に無言になる。 「マーチ、あれって・・・」 「ですよ、ね」 目を丸くした彼女たちの視線の先にある建物には大きなポスターが壁にかかり。 そこに『BMA神姫オフィシャルセンター・センダイ』と書かれていた。 オートドアを開けて入ったエントランス。入ってすぐ右が総合カウンター。左には軽食が取れる喫茶コーナーがあり、ヤヨイは居場所なさげにそちらに向かった。 と。 喫茶コーナーの入り口で。 「あら? 貴女・・・」 「え。はい?」 後から声をかけられてヤヨイは思わず振り返る。 スタイルの良い女性が立っていた。肩で揃えられたウェーブのかかった髪。耳元にはピアスが揺れて、ルージュに染まる唇は大人っぽく艶を帯びている。 「あ。あらあら、まぁ」 小柄なヤヨイよりも頭一つ以上は高いであろうその女性は、ふとある物に気付いて。ひょいと覗き込むように目線を合わせてくる。 「?」 「あ、ごめんなさい」 視線をヤヨイと、そして。 「ジュビジー初期モデルね。余り見かけないタイプだけど、うん。マスターに似て、とても可愛らしい」 にっこりと女性は微笑んでそう言った。 ・・・。 「いきなり御免なさい。ただ、大きなバッグは防犯対策の為にロッカーに預けて・・・って言おうとしたんだけど。あの子に目を取られちゃって」 照れたように笑って。 ヤヨイの頼んだカフェオレと、自分の物であろうコーヒー。そしてサンドウィッチを二人分注文した女性はヤヨイ達に向き直る。 うん、と頷いて。女性は自分を指差した。 「私は長久手菊菜」 「あ。遠野、弥生です」 「ヤヨイさんね。女性のマスターさんは少ないから、ちょっとビックリしちゃった」 「あ・・・」 言われれば確かに珍しいのかもしれない。函館では自分以外のマスターに会うと言っても多くて数人だったので気にはならなかったが。 「それにね?」 「?」 「こんなに可愛い子が」 くすくすと笑うキクナに恐縮するように顔を赤くする。 「えと。それは・・・」 「うん? 何かしら」 「私もです。その。キクナさんみたいな綺麗な人が」 一瞬きょとんとしたキクナは、真面目に言うヤヨイの顔を見て思わず吹き出した。 「ん、ふふ・・・あはっ。ヤだなぁ。私を一発でナンパ出来る男の人なんていないのに」 「あ。そういう意味じゃ無くて」 「うん。ありがとう」 そう答える微笑は大人の余裕なんだろうか。 マーチは今ここにはいない。ついさっき、キクナの薦めで2Fにあるカウンターに各部チェックを頼んで預けてきた。 流石に初めての場所での初めての体験。少々は不安げであったが。案内役の神姫をはじめとして、たくさん神姫がいる所に来ること自体が初めてなマーチは少しだけ嬉しそうでもあった。 「あの、キクナさん」 「なぁに?」 ふと、当たり前のことに気付いたヤヨイは問いかける。 「キクナさんも、神姫を」 「うん。当然。だって、此処にいるんですもの」 それもそうだが・・・けど、やっぱりピンと来ない。 ちらり、と綺麗な腕時計を覗き見たキクナは。誘うように笑って言った。 「それじゃ、迎えに行きましょ? 私達の大切な神姫を」 マーチは各部チェックも異常なしに終わり。待合室的な小物が誂えられた卓上で、彼女らにしてみれば大き目のソファに座っていた。当然・・・人間の片手に収まる程度ではあるのだが。 卓上には自分の他に十体程度の神姫がいて。気ままに寝いったり話をしたりしている。 嫌なことをされたワケでもなく案内役の神姫も丁寧に接してくれた。 こんなサービス的な物は函館では無かったし・・・それに・・・こんなに大勢の神姫がいる場所を、見たことも無かった。 マスターの迎えを待つ間、別段誰とも話さずに。ぼんやりと他の常連なのであろう神姫たちのやりとりを見ながら。それでもマーチはちょっと楽しかった。 (はじめて見る神姫がたくさん・・・) 特にEXモデルといわれるタイプ・・・今、向こうで会話の輪の中心にいるのは蝶型シュメッターリングだったっけ。 最新モデルである彼女らを筆頭として、EXと呼ばれるタイプは通常生産モデルよりも生産数が極端に少ない。レアリティの高い彼女らを函館では取り扱いさえしていなかった。 賑やかな場所から、ちょっと離れた所で。そんな風に他の神姫を眺めていると。 とふ、と肩に何かが覆いかぶさった。 「ふぇ?」 それが、誰かの両手だと気付き、ふと顔を上げる。 檸檬色の光が目の中に舞った。 こちらの姿を映し出す濃い紫色の瞳。 「・・・」 その瞳の主は。じーっと光が舞い踊る、空色の瞳を楽しげに覗き込んでいる。 「あ、あの。えっと」 慌てたようにそう言うが、目を逸らすことが出来ないマーチに。その整えられた髪を揺らして、イタズラっぽく彼女は笑った。 「・・・んふっ。ゴメンゴメン。なーんか嬉しそうだったから」 膝を背もたれにかけたかと思うと、ぐっと乗り出し体を躍らせて。マーチの隣に座る。 人間の女性の下着をイメージしたかのような素体カラー。肌色を強調した姿を隠そうともせず。けど、明るい笑みを彼女は浮かべた。 (・・・ジルダリアだ・・・) 「私はセプター。貴女は?」 「・・・マーチ」 またも目を覗き込むように顔を近づける彼女に思わず身を引きながら答える。 「マーチ? へぇ。カワイイ名前。何見てたの?」 意に介することもなく、セプターと名乗ったジルダリアは聞いてくる。 その行為がこっちの緊張をほぐす為だと解り、マーチも肩の力を抜いて微笑んだ。 「うん、あのね・・・」 「ハコダテぇ? ホッカイドーだったけ?」 驚きを隠すことも無い声。マーチが口にした単語にセプターは目を丸くした。 「そうだよ。セプターは?」 「私? 私はヨコハマから」 「ヨコハマ・・・」 聞いた事はある・・・大きな街のはずだ。けど、確かそれは。 「でも遠いよね。ヨコハマって。此処から」 「うん。マスターの仕事の都合で、こっちの得意様のトコにね」 照れたように笑うセプター。 そっか。 きっと、彼女も・・・。 「良い匂い。ラベンダー?」 指を差され、それが自分が付けている香水のことだと気付く。 「うん。マスターが付けてくれたの」 桃色の髪に手をやりながらマーチは嬉しそうに言う。 「良いマスターじゃない。その香水。きっと良いモノよ?」 「えへ」 それから他愛の無い話をした。 互いにきっと、居場所の無さをどこかで感じていたから。 マーチにとっては、こんなにたくさんお話するのは、ノーヴスに続いて二体目だ。 「セプターのマスターは、何をしている人なの?」 さっきの仕事の都合という言葉を思い出して聞くと、セプターはマーチをまた指差した。何だろうと首を傾げる彼女に笑って。 「香水とか、化粧品の販売よ。アケジマ。アケジマコーポレーション。聞いた事無い? ホッカイドーじゃCM流れないのかな?」 「んと。お化粧の・・・」 そう言われれば、そういう名前の化粧品をヤヨイの母が持っていた様な気もする。 「・・・そういえば。神姫用のお化粧品て、あるの?」 ちょっと気になって聞いてみた。自分は付けてもらっているが他の神姫はどうなんだろう。 「無くは無いわよ。私だって付けてるもん」 セプターが言うには。それは神姫の表面合成皮質を艶やかにするとか・・・あとリップとかが大半らしい。 だが、そう言われても。マーチはそういう物をお店などでも見たことが無かった。そのことも伝えると。 「あは。とりあえずショップの店先に並ばないわよ? どこに行ってもバトル用品優先」 しょんぼりとして肩を落とす。 「ヤだなぁ・・・そんなの」 「私もそうだけどさ。マスターの率は男性が圧倒的だし・・・それに『武装神姫』になるまで『神姫』の取り扱いもしてなかった所ばっかりだから」 「私はマスターに髪梳いてもらったりするのも好きだけどなぁ」 訴えるように言うマーチに、セプターはおかしくてたまらないといった感じで笑い出した。 「ふふっ、あはははははっ」 「??」 「あのねー、マーチ? 化粧品を並べられるようなお店が、無いってのが・・・ホントのトコなの」 良く解っていない彼女に彼女は笑いを隠そうとせずに続けた。 「神姫センターショップに化粧品なんて並ばないでしょ? 武装の箱の横に、香水とかジュエリーとか並んでなさいよ。どう見ても変じゃない?」 そう言われれば・・・。 「だから、通信販売限定」 「へぇ」 「そうだ、マーチのマスターにも言っててよ。人間用の中には私のマスターがデザインしたのもあるのよ?」 色々とセプターは。自分のマスターが混合した香水とかを紹介した。 「ステキなマスターだね」 そういう事が出来る人がいるという事さえ知らなかったマーチは、目を丸くしてそう言うしかない。 「うん・・・自慢よ」 セプターは胸を張り。 「一番ステキだもの」 その言葉を聞いた時。 「・・・え」 ・・・胸の奥が、ざりっと引き裂かれたように痛みを感じた。 なんだろう。この感覚は。 「私のマスターが一番ステキ。だから、私も一番ステキになりたいの」 嬉しそうに言うセプターの横顔が。 ・・・さっきまでと同じ、目線で見ることが出来ない。 「それは・・・違うよ」 なんとか絞り出した声。 「?」 意を介することが出来ないようにセプターはマーチに顔を向ける。 「私のマスターも、一番ステキだもん!」 「な」 一瞬唖然としたようだが、それを侮辱と取ったのか。 「なに言ってるのよ! 私のマスターの方が!」 「違うよ!」 捲し立てるセプターの声を叫んで遮る。 「何が違うってのよ!」 きっと、青い瞳で睨みつけて。 「セプターのマスターだけが! 一番ステキなんじゃないもの!」 引いちゃダメなような気がした。 絶対に、譲ってはいけないような気がした。 それがどこから来る衝動かはわからない。 けど・・・。 「なんですって!? そんなワケないわよ! 私の・・・」 立ち上がって叫ぶセプター。マーチも立ち上がって首をぶんぶんっと振る。 これだけは。 負けちゃいけない。負けられない。 そう、思えた。 「違う!」 「・・・っ!」 ぱんっ! ・・・。 顔が、揺れた。 「・・・ぁ」 頬に手をやる。ちょっとだけ、そこがあったかい。 セプターも「しまった」。と言いたげな困った顔を一瞬浮かべたが。すぐに眉を吊り上げてマーチを睨みつける。 「・・・!」 視界が滲む。痛さなんて大したことじゃない。 だけど何故か。 悔しさが。溢れた。 「・・・やったなぁ!」 ・・・。 何か騒がしい待合テーブル。 ヤヨイとキクナは顔を見合わせて覗き込み、ぎょっとした。 そこでは。 「セプター!?」 「マーチ!」 周囲の止めようとしている神姫の真ん中で。ぺしぺしぽかぽかと叩き合っている二体の神姫がいた。 ひょいっと手を伸ばしてキクナがセプターを掴み上げる。 「はいはい、落ち着いて。セプター」 そう言いながらも、その声はどことなく面白そうだ。 「離してよキクナ! こいつがっ!」 バタバタと手と足を動かしながら、僅かに涙を滲ませて顔を真っ赤にしたセプターが叫ぶ。 ヤヨイも、マーチを手で制する。はっと顔を上げ、何かを言いたげに口をぱくぱくさせていたが。やがて目からポロポロと涙が零れ出した。 「・・・マーチ、どうしたの?」 「だって・・・だってぇ!」 それだけしか言えないように。 だって、だって。と繰り返す。 ヤヨイは困ったようにキクナを見た。 彼女は暴れるセプターを右手でしっかりと持ちながら、うーん。としばし考えていたが。 「・・・じゃ。こうしましょ?」 ・・・。 「・・・」 中央に立体モニターが備えられているそれは見た事が無いほどに大きなバトル筐体。赤くBMAと染め抜かれたロゴが眩しい。 「勝負は10分セット。オフィシャルBMAシステム電波トレースコンタクト。良いわね?」 キクナがマーチとセプターの両方の顔を覗き込んで言う。 「ふん。文句は無いわ。どうせ結果は見えてるんだから」 自信ありげに言うセプターに、マーチが大きな声で言った。 「そっちが勝てなかったら、謝るんだよ!」 「!? なんで私があんたなんかに負けなきゃ!」 カッとして、詰め寄ろうとするセプターに、マーチも頬を膨らませて言う。 「私だって負けないもの!」 「この・・・!」 ひょい、とまたも掴み上げられる。 「はいはい、そこまで。あとは筐体内でね」 そういってヤヨイにウィンクを投げて。キクナは対戦側に足を向けた。 「うーん・・・」 ・・・どうしよう。 などと考えるまでもなく。マーチがくるっとこちらを振り向いた。 「マスター! 武装を!」 2037の彩 彩・第二話 第二幕
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物語の始まり 朝の午前七時、とある神姫センターで四人のオーナーと七人の武装神姫が居た。 このオーナー達と武装神姫達はVIS社に招待されて来ていたのだ。 全国からの武装神姫のオーナー達からランダムで選び、選ばれたオーナーの数は四人、男性三人、女性一人。 名前を順々に発表 天薙 達悪 石川 和弘 島田 祐一 七瀬 春奈 以上、四名。 VIS社は主に武装神姫のメンテナンス、ネットワークシステム、セキュリティーなどなどを研究や生産している会社。 以外にもVIS社が調べた結果この四人の中ではそれなりの関係があるらしい判明したが、本人達まったく気づいていない。 天薙達悪の場合、VIS社でバイトしているので、本人意思関係なくこの企画に強制参加しなければならない事を除いては。 今回のこの企画は前回の企画、バーチャルバトルに酷似していて、その元データをベースにし改ざんや修正をしたものである。 前回の企画に参加した者の発表 天薙 達悪 七瀬 都 七瀬 春奈 八谷 良平 以上の四名である。 因みに名前は変わり、サイバースペース(仮想情報ネットワーク空間)というものになった。 架空ネット世界、と言い換えれば理解しやすい。 前回とはまったく変更がないというのは、各自の武装神姫を筐体の中に入れ、筐体の中にあるコンピュータが武装神姫の人格及び能力を読み込みデータ化し立体ホログラム化するということ。 武装神姫は人間と同じ機能、『感覚』というものがる。 ホログラム化された神姫はこの『感覚』がよく鈍る。 前回の企画では保々成功に近い『感覚』を神姫達に感じさせる事が出来たらしいが、VIS社は納得できる結果ではなかった。 そこで今回の企画がでてくる。 『感覚』というものは外界を感知するための多種類の感覚機能のこと。 大きく分けて五種類にすると、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚をさし五感という表現が正しい。 そしてこの『感覚』を前回よりも改ざんされ、テスト上ではより感じやすく、よりリアルに近づく事に成功した。 しかもバリーションが増え、様々な状況や設定が出来る。 そんな筐体の中でオーナー達の神姫達にモニターをさせるのだ。 でも今回の招待の内容はバトルではない。 招待の内容は武装神姫達に我々人間同様の生活をさせたらどーなるのか、という理由である。 これを口実にVIS社が『感覚』のデータを収集するのです。 天薙達悪はこの事に気づいていたので警戒していたが、今回はバトルではなかったので、ある程度は警戒を解いていた。 だがもし万が一に何かあった時は他のオーナー達や神姫達を助けようと思っていた。 そんな疑惑を思いながらも天薙を含め他のオーナー達も各自の神姫達を筐体に入れていく。 この先にある物語はどのような展開になっていくのか…それは誰も分かりません。 それでは愉快な高校生武装神姫達の物語を見ていきましょう。
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戻る TOPへ 次へ 一回戦目はシルヴィアの粘り勝ちだった。 一撃離脱を繰り返すシルヴィアと、数少ない反撃のチャンスを物にする敵マオチャオ。時間経過と共に両者に蓄積されるダメージ。三度目の格闘戦にもつれ込んだ際に功を焦った猫型が迂闊なステップを踏み、そこをマグネティックランチャーで迎撃。接近の間合いで放たれた高速貫通弾は猫型の装甲を貫いた。 敵は一回戦目から持久戦に陥った事により焦れていたのだろう。だがおれ達のテンションは最高にクールだった。御影キョウジと《ミラー・オブ・オーデアル》マスターミラーを倒す。この目標を掲げるシルヴィアは焦りが生じやすい持久戦の中でも勝利を見逃す事は無かった。 二回戦目までまだ間がある。控え室に戻り、備え付けの自販機でホットココアを購入。シルヴィアには神姫サイズのアップルティーを買ってやる。コーヒーブレイク。二人とも珈琲飲んでないけど。 神姫サイズの紙コップにアップルティーが注がれていく様を見て、おれはまた昨日の出来事を思い返していた。 ツガル戦術論 鏡の試練 後編5 エルゴのバトルフロア。バトル観戦の途中でブレイクタイム。休憩スペースに備え付けられた自販機を認める。マスターミラーに飲食出来るのか確認し、ミラーの好みに合わせてドリンクを選ぶつもりだったが、その必要は無いと彼女に言われた。 飲食が出来る神姫と一緒に食事する際は、マスターの分量を神姫に分けてあげるのが普通だ。武装神姫と言うバトルサービスが市民権を得ているとは言え、神姫と食事をするユーザーが一般的に多いわけではない。神姫用フードサービスなどは見たことは無いし、もし現実的な状況になったとしてもコスト的な観点から普及はまだまだ難しいだろう。かと言ってマスターが神姫のために人間一人前を注文しては無駄な出費が多い。そんな重箱の隅に転がる要望にいち早く応えたのが通称「ちっちゃい物研」。彼らは神姫サイズまで小型化された自動販売機の製作に着手したのだ。自動販売機の概念発祥は紀元前の古代エジプトまでさかのぼり、国内に於けるメカトロニクスの元祖は二十世紀初頭に完成されていたが、新世紀から四半世紀を余裕で過ぎた今日のテクノロジーを以ってしても紙コップ自販機の、あの『飲み物が流れた後に紙コップが降ってくる』悲劇は健在だった。 神姫のドリンクを缶で提供するにはあまりに大掛かりな投資になる。紙コップ式の選択は必然と言えた。だが前述にある悲劇の存在が技術者達の行く手を阻む。神姫達にあの悲劇を味あわせてなるものか! かくして男達は立ち上がる。だが製作は難航した。突貫作業でこさえた試作一号はとても満足の行く精度は出なかった。そして失敗の連続。いたずらに過ぎて行く時間。無力感と絶望感が男達に圧し掛かる。 男達の神姫は彼らを思いやった。 「マスター、もういいんです。私はマスターの好きな飲み物は全部、大好きですよ」 「砂糖やミルクが入ってないコーヒーでも、私、飲めますから!」 「頼れる神姫にはブラックが似合うんです! …あれ? おかしい… な」 「やっぱり… まだ… 飲めませんでした。私、まだまだ、頼れる神姫じゃないみたい… です」 男達は再び立ち上がった。何度も試行錯誤を繰り返し幾度も挫折を味わい数々の困難と逆境が彼らを襲う。つらく苦しい長期戦となった。だが男達は一人として諦めたりはしなかった。何故なら男達の目は常に未来を見据えていたからだ! そしてついに神姫サイズの紙コップ自動販売機の先行量産型が完成した。 数少ない先行量産型は大規模神姫センターに先行モニターとして設置され、そのうちの一台は製作スタッフの熱意あるプッシュにより『ホビーショップエルゴ』に設置される事と相成った。 かくして、エルゴのバトルフロアには神姫サイズの自動販売機が設置され、休憩スペースにおいてマスターと神姫が個々の好みのドリンクを片手に、今まで以上に賑わう事となったのである。 だがこのマシン設置の裏側に上記の壮絶なドラマが存在する事を、多くの人は知らない。 「私にはグレープジュースを頼む」 氷は抜きで。 神姫サイズの紙コップに黄金色のドリンクが注がれてゆく。途方も無い技術の塊とは思えないほどの手軽さで神姫サイズのグレープフルーツジュースは完成した。こんな極小サイズで精巧に動くこの筐体を初めて目の当たりにし、製作秘話を知らないおれでも製作者に最大限の敬意を持った。 大会の二回戦目は大いにてこずった。 敵の武装構成は大幅に手を加えられており、コンセプトを一言で表せば突撃兎型。武装はバズーカ、フックショット、マイクロミサイルランチャーをひとまとめにした統合武装火器を一丁装備。全身を覆う重装甲に背面高機動ユニットを装着した出で立ちのバッフェバニーによる執拗な攻撃がシルヴィアを襲った。 一個の兵器を評価する際、一般的に重視される能力は『攻撃力・防御力・機動力』の三点である。この評価はバトルステージに立つ神姫にも当てはまる。これらの要素はお互いにバランスを取り合うように存在しているのだ。『攻撃力』と『防御力』を上げれば重量がかさみ『機動力』が落ちる。『機動力』を上げるためには『攻撃力』と『防御力』を削る必要がある。『機動力』をそのままに『攻撃力』を上げるためには『防御力』を削ぎ落とさなくてはならない。云々。あっちを立てればこっちが立たずのジレンマの連鎖、トリレンマが延々と付き纏うのだ。明確なコンセプトが見えるマスターは、この限られたリソースを神姫の戦術に合わせ、三点に的確に配分しているのである。 外部電源装置、パワーユニット装着などの手段を講じればリソースの底上げが可能である。だが、攻撃力の増強はある上限を超えれば過度の武装装着と言う手法を取らざるを得なく、複数火器扱いの煩雑さが足枷となり得る。防御力の増強は装甲過剰装備による可動クリアランスの低下、及び運動性の低下を招き、結果的に攻撃力と防御力の低下につながる。機動力の増強は、パワフルな機動ユニットの制御技術と高度な射撃及び格闘能力が無ければかなわない。 明確なコンセプトを打ち立て、余りあるリソースを適切に配分しなくては強化足りえないのだ。もちろん創意工夫と取捨選択により上記の欠点を抑えつつ強化する事は可能であるが、即ちマスターの武装選択センスと神姫の高い能力無しには無し得ないパワーアップなのである。手軽に取れる手段では無い。 だが今回の相手、敵兎型の装備する武装センスと、それらを操る神姫の手腕は洗練され尽くしている。重装甲により高い防御力を実現。パワーユニット兼機動ユニットを背負う事で機動力を確保、さらに複数火器を一つにまとめる事で総重量を抑え機動力低下の懸念を解決している。総合攻撃力こそ控えめなものの、右腕に装備された統合武装バズーカ『カリーナ=アン』のコンセプトは明確である。即ち、「マイクロミサイルで撹乱しフックショットで押さえつけバズーカで粉砕する」。脅威の度合いは、限りなく高い。 こんな敵に小細工は通用しない。真っ向勝負だ。 シルヴィア、飛翔。敵の唯一の弱点である低い運動性に付け入るために、近距離射撃戦を敢行する。 ホットココアを片手に、スクリーン上で繰り広げられるバトルの戦術分析を続行していると、こちらの度肝を抜く神姫が出現した。コートを羽織った犬型。カバンやコートの中に武装を仕込む暗器使いとして分析を続けていたのだが。彼女が劣勢に追い詰められると何と発光、そしていかにも戦闘には不向きな、こう、「ヒラヒラでフリフリ」とした衣装へと変身を遂げたのだ。いや落ち着け、あれは武装換装の一形態だ、と分析を続行したが、珍妙な名乗りを可愛らしい声で述べられると、おれは口に含んだホットココアを吹き出すしか無かった。なんだあれは。理解不能。だが顔を真っ赤に染めながら変身後の前口上を述べるハウリンタイプを見れば、マスターの明確な意図が心に響く。 おれは心の中で静かに親指を立てた。 グッジョブ。 心の栄養を補給し、引き続き戦術分析を続ける。 続く 戻る TOPへ 次へ
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第2部 「ミッドナイトブルー」 第11話 「night-11」 2ヵ月後 西暦2041年 7月21日 15:00 『大阪府 大阪市 鶴見緑地センター店』 お昼の3時のチャイムが公園内に響く。 園内の噴水広場の軽食コーナー、そこでは多種多様な神姫とオーナーたちがお菓子を食べて雑談をしていた。 オーナー1「おい、知ってるか?昨日の夕方、出たらしいぜ」 オーナー2「出たって何が?」 天使型「例の都市伝説ですね」 剣士型「超音速の死神か・・・」 悪魔型「ええーーーほ、本当?」 オーナー3「ついにこの神姫センターにも、来たか」 種型「なんでも物凄い数の神姫が撃破されたらしい」 花型「ひゃーーー恐ろしい恐ろしい」 オーナー5「超音速の死神、あれって実在するのか?よくあるゴーストファイターだろ?」 雑談に花を咲かせるオーナーたち。 軽食コーナーの端でパラソルの下で老人と将棋を打っている黒い軍服を着た将校型神姫がぼつりとつぶやく。 ナターリャ「やれやれ、またなんとかの死神か」 アオイ「死神といえば、あいつを思い出しますねーナターリャ将軍」 ナターリャの将棋を観戦するアオイとツクヨミ。 ナターリャ「そいつの話はするな」 ツクヨミ「ちょっとトラウマって奴ですか?」 茶化すツクヨミ。 軽食コーナーの横の桟橋では航空母艦型のツラギが停泊し甲板を開放し中央では武装をはずして水着姿になった神姫たちがホースを掴んでキャッキャと水浴びして遊んでいる。 ツラギ「あーーあーー、最近なんか張り合いのある奴がいなくてつまんないですねーマスター」 でっぷりと太った金川がカメラを片手に水着姿の神姫を写真に収めて満足している。 金川「いやいやーこういう可愛い神姫たちのキャッキャウフフを愛でるのもいいもんだよ」 ツラギ「なにも私の甲板の上でやらなくても・・・」 金川「オマエの上だったらいろいろと遊び道具とかあるし、便利だろ!艦内にはシャワーもあるし!!」 ツラギ「そういうのに、空母型使わないでくださいよー」 パチン ナターリャ「チェックメイト・・・じゃなかった王手!」 ナターリャが将棋を心地よく打つ。 ナターリャ「うむ!将棋も悪くないな!!面白い!」 ナターリャの対戦相手でありオーナーである伊藤は満足そうなナターリャを見て微笑む。 伊藤「それはよかったですね。ナターリャー」 湖に灰色の数十隻の戦艦型神姫が着水する。 野木「やあ、みんなお久しぶり」 ラフな半そでのTシャツを着た野木が軽食コーナーに顔を出す。 金川「おおー野木ちゃんお久しぶりー」 立花「ノギッチ!キター」 衛山「おひさ」 野木「ナターリャ将軍、おひさ」 ナターリャ「うむ」 ナターリャは手をひらひらと振る。 野木「調子はどうだい?」 ナターリャ「まあまあ、かな?最近はとんと暇している」 アオイ「張り合いのある神姫がいないんだとよ」 野木「まあ、SSS級の将軍に合うようないい娘はなかなかそういないからね」 湖に着水した数十体の戦艦型神姫の灰色の巨体がまぶしく光る。 ナターリャ「灰色艦隊は、すべて復活したようだな」 野木「まあな、マキシマがバラバラになっていて完全に治すのに1ヶ月以上かかった」 マキシマがやれやれと肩をすくめる。 マキシマ「今度、やるときは指揮系統をしっかりとしてくれよ」 ナターリャ「今度か・・・」 ナターリャは遠い目をして湖を見る。 ナターリャ「そういえば、夜帝はどうしている?」 野木「夜帝か、あいつは心斎橋の神姫センターでちょくちょく見かけているって話だ」 2ヶ月前に行われた夜帝との激戦はネットにも動画が公開され、多くの話題を呼んだ。 今まで夜帝の存在はあまり公には知られておらず、都市伝説化していたが二日間にわたる連戦で、夜帝がたった1機で戦艦型神姫を9隻、航空母艦型1隻、艦載機10数機という完全武装の2個艦隊を撃滅したことは多くの神姫たちを震撼させた。 夜帝はナターリャの手によって敗れたが、帰ってその名声を轟かせたことになる。 ナターリャ「そうか・・・またあいつとチェスを、いや・・・神姫バトルをやってみたいな」 ナターリャは感慨深くそういうとパチンと将棋を打つ。 アオイ「神姫バトルって将軍は、基本他人のふんどしで戦うだけでしょwwww」 ナターリャ「・・・」 青筋を立ててナターリャはパチンと指を鳴らす。 アオイ「ちょ」 湖に停泊中の灰色艦隊がアオイに向かって砲塔を向ける。 マキシマ「艦砲射撃ッ!!撃ち方ァーー用意!!」 ヴィクトリア「アオイさんはいつも一言余計なんですよ・・・・」 ナターリャ「これが私のバトルスタイルだ。文句があるならいつもで受け付けるが?」 野木「将軍には誰も勝てないな」 ナターリャ「SSS級でも用意したまえ」 サソリ型「あのお・・・・」 おずおずと一体のサソリ型神姫がナターリャに声をかける。 サソリ型「この間から夕方の5時に超音速の死神って二つ名のSSS級ランカー神姫がこの神姫センターに現れて暴れまくっているのです・・・た、助けてください!ナターリャ将軍!」 野木「はあ?超音速の死神ってあの超音速ステルス戦闘機型MMS「クリスティ」のことかい!?」 野木は目を丸くしてサソリ型の声に耳を傾ける。 サソリ型「はあ、なんでも心斎橋の神姫センターにいたらしんですが、夜帝とテリトリーがかぶるからってこっちに流れてきて・・・ううう・・・もうすでに300機くらいの神姫が、仲間がやられているんですよ・・・」 野木はナターリャに声をかける。 野木「将軍!出番だぜ」 アオイ「おいおい、超音速の死神って・・・確か音速を超える超高速戦闘型の化け物じゃねえか!!」 ツクヨミ「うは、また化け物神姫かよ」 ツクヨミとアオイが唸る。 ナターリャ「ほほう、化け物退治というわけか」 ナターリャはすっと立ち上がり桟橋に停泊している航空母艦型MMSのツラギに声をかける。 ナターリャ「ツラギ!張り合いのある奴が出たぞ!仕留めに行くぞ!!今度は超音速の死神だ!!」 ツラギがきょとんとした顔でナターリャの顔を見る。 ツラギ「ちょ、超音速の死神!!?クリスティじゃないですか!!SSS級の化け物ォ!!」 桟橋にいた灰色艦隊の戦艦型神姫もざわめき出す。 ノザッパ「ひえええええええ!!音よりも速いあのスピード狂ですか!?」 マキシマ「へへっへ、上等じゃねえか」 ヴィクトリア「化け物神姫ですね」 そのとき、神姫センターの上空を真っ黒な槍のようなスマートなフォルムの航空神姫が空を切り裂くように飛び去った。 □超音速ステルス戦闘機型MMS 「クリスティ」 SSSクラス 二つ名「超音速の死神」 姿が見えて、数秒後にショックウェーブが軽食コーナーに巻き起こり、日傘のパラソルが衝撃波で吹き飛び、音が後から付いてくる。 ドゴゴオオオーーーン!!! ナターリャはにやりと笑う。となりにいたサソリ型が悲鳴を上げる。 サソリ型「で、出たァ!!!」 ナターリャ「ふん、あれが超音速の死神か、なるほど化け物神姫め」 アオイ「ひええええ!!お、音が後から来たぞ!」 ツラギ「レーダーに反応無し!!ステルス機だ!!」 ノザッパ「は、速い!!」 ナターリャ「ふはっはっはは!!この間のバトルはまだ続いているぞ!!あのランカー神姫は夜帝のシュヴァルに心斎橋神姫センターを追い出されてここに流れ着いたランカーだ!!俺たちが招いた因果だッ!!!!!!盛大に歓迎してやろうではないか!」 ナターリャは右手を超音速の死神に向ける。 ナターリャ「バトルロンドは戦いの旋律 終わらない戦いの旋律 さあ、私たちも旋律を奏でようではないか・・・」 西暦2041年 その世界ではロボットが日常的に存在し、さまざまな場面で活躍していた。 神姫、それは全高15センチほどのフィギュアロボットである。 :心と感情:を持ち、最も人々の近くにいる存在。 その神姫に人々は、思い思いの武器、装甲を装備させて、戦わせた。 名誉のために強さの証明のために・・・・・・・・・ 名も無き数多くの武装神姫たちの戦い 戦って戦い尽くした先には何があるのか バトルロンドは戦いの旋律 終わらない戦いの旋律 戦いの歴史は繰り返す いにしえの戦士のように 鉄と硝煙にまみれた戦場で 伊達衣装に身を包んだ神の姫たちの戦いが始まる。 第2部 「ミッドナイトブルー」 終わり
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2036年。 ネットに奇妙な音声ファイルが流出した。 内容から、神姫について神姫開発者が、報道関係者の質問に応えているもの、らしい。 質問者の音声はうまく消されていて、モゴモゴ言う音だけが聞こえる。 ただ、神姫開発者とおぼしき人物の音声だけは、ボコーダー処理がしてあるものの、ハッキリとその内容を聞き取ることができる。 「ああ、それは…様子を見るしかないですね」 (いきなり、音声が聞こえる。合間に質問者のものであろう、モゴモゴした音が聞こえる。バックには多数に人間が出入りする、居酒屋やそんな場所のものと思える喧噪が聞こえている)。 「一体の神姫に対して、マスターをひとり設定するとそれは変えられない、ということはご存知ですよね」 「だから、彼女はスリープのまま起動しないのです。…うーん。ちょっとこのことを説明する前に、神姫のAIについて説明する必要がありそうですね」 「えっと…、神姫に於いて、コアユニット、CSCとそのボディは不可分であるとされています。その理由は…あー、コアユニットだけでは神姫は神姫足り得ないからです。現在存在する、そして神姫に採用されているAIは、実はAIのみでは満足な機能が得られません。これは医学的にも実証されています。人間の脳は、脳それだけではその機能の維持をできない。身体や感覚器からの入力。そういったフィードバックがなければ、刺激を得られない脳は萎縮してその機能をー、えーっと、思考能力を持たなくなってしまうのです。だから、不可分なんです。心臓移植を受けた人がドナーの記憶を受け継いでいる、って話、聞いたことありませんか。今話したいのはそういうことなんです。神姫のAIは、起動した直後から、状況に応じてハードウェア的に新たな回路を作り出します。それは、彼女たちの身体を動かすサブプロセッサに於いても同様です。人間で言えば、小脳。神姫の脳と身体をつなぐ、インターフェイス。それもAIのハードと同様に独自の神経回路を生成するようになっているのです」 「どう、話をつなごうかな。あー、マスターだった、小学生の女の子が、交通事故で亡くなって、その子の神姫がスリープから目覚めないって話でしたよね。正直な話をします。神姫は『ココロ』を持っています。人間の心と同様に」 (回答者は酒が相当まわっている様子。ロレツがまわらない)。 「だから、『マスターはひとり』と決めたんです。マスターが死んだ。マスターが飽きた。だから、次の人間へ譲渡する。…それって人身売買じゃぁないですか」 「機械ですよ。でも『心』がある。今までの研究で、一定の期間を経たAIは全く、人間と同様のー、神経回路のやり取りをすることが判明しています。夢も見るし、神経症にもかかる。ええ、かかるんです。でも、法整備が追いついてない。でも、AIのニーズは増え続け、社会にはAIが続々と進出を続けている。クルマのオートドライブシステム。アレなんかがそうですよ。路上に特殊な専用システムを置かなくても、今時のクルマは勝手に走ることができるでしょ。ある福祉施設でもー、ま、言ってしまってもいいか。神姫と同様のAIを採用したアンドロイドが試験的に稼働しています。これはオフレコですよ。そこの施設では、施設長にしかそのことは伝えられていないんだから。…ちょっと失礼」 (ガタゴトと椅子から立ち上がる音。ここで録音は一旦中断する)。 「ちょっとトイレで何を言うべきか、考えてたんです。言うべきことがたくさんありすぎて。…先日、あなたは、私たちの会社と(被せるように雑音が三秒ほど入る)の記事を書いていましたよね。あれは、おおむねー。あ、ホントにここからはさっきの話どころではなく、本当にオフレコです。えっと、もう、今世紀初頭には、いわゆる人間型のロボットが試験的に実戦、ある紛争に実際に投入されています。当時は今のようなAIもなく、本当に一定のプログラムに従って、一定の仕事をするだけのものだったらしいのですが。でも、今は違う。実際に人間と同様に、かなり近いレベルで、状況に応じて判断をし、最も適正な行動をとることができるAIがある」 「ま、そのへんはご想像にお任せしましょう。まぁ、今、そんな兵士に最も興味を示しているのは、私たちがいるこの国なんです。理由はいろいろありますが、ま、大きな理由はこの国が戦争に陥ってしまった時の方法論かな」 「そうですね、この国が戦争をするのは基本的に『攻め込まれた』ときですよね。そのとき、どういう対処をするか。遅滞戦闘をして、侵攻を遅らせて国連の停戦命令を待つ。それだけなんです。つまり、そのとき戦線に送られる兵士たちは、ハッキリ言って捨て駒なんですよ。それは人道的によろしくないってことを、彼らは言っています」 「言いましたよね、オフレコだって。『彼ら』が誰かは言えませんよ。まぁ、本当に大切なのは、そういう事態に陥らないために何をするか、ということのはずなのですがね。そこでー、PKOに派兵する人員や、どうしても人間が必要な場所を除いて、国防にあたる兵士の大半をAIにし、人件費を削減しつつも兵力の維持、向上を図る、という計画が検討されています。AIなら、モノなら『死んでこい』って言いやすいってことです。で、ほかにもあるけど、本当にAIの社会進出はこれから十年、いや、五年もたてば立派な社会問題になる。そういうところまで来ているんです」 「神姫の販売を始めるにあたっては、社内でもけっこうな論議が交わされましたよ。さっき、人身売買って言いましたけど、その大元締めになってしまうわけですしね。ま、色々議論はあったんですが、私たちの達した結論はこうです『私たちが手を下さなくともAIはいずれ、世の中を席巻する。それなのに、未だに法整備に向けた動きも何もない。それは、AIに対する社会的なコンセンサスが無いからだ。ならば、それを作るための礎となろう』とね。だから、玩具、というカタチで販売をしたんです。未来を担う子どもたちにAIに触れてもらい、AIとのつきあい方を学び、彼らに人とAIとの未来を判断してもらおう、と。それが私たち企業としての理想です」 (両者沈黙。背景の喧噪だけが聞こえる。ちなみに、この喧噪の背景に流れている有線放送の内容から、この記録は2032年ころのものだろうという推測がされている) 「話を戻しますか。さて、件の神姫ですが、きっと、彼女は『自分のマスターが存在しない』という事実をどうとらえたらよいのか、悩んでいるはずです。私たちは神姫を世に出すにあたって、彼女たちにひとつだけ、彼女たちが選択できる自由を与えました。商品として販売される以上、さまざまな扱われ方をするでしょう。友人のようにつきあうユーザーもいれば、モノ扱い…、虐待するユーザーもいるでしょう。だから、一定以上のストレスが与えられた場合、彼女たちは『自殺』することができます。もちろん、物理的にではなく、えー、心理的、精神的に、です。そうすると、彼女たちは、一定のプログラムに限定された受け答えだけをし、行動するだけのロボットになります。これは、彼女たち自身は知りませんし、その敷居もそれなりに高いものにはしてありますがね。まぁ、意図的に『故障』を仕込むことになるのではないか、という意見もありましたけど、それこそ、どんな商品だって必要以上に乱暴な扱いをしたら壊れるでしょってことです」 「あーなんか言っていることがごちゃごちゃしているなぁ。ま、件の神姫の意識が戻るかどうかはわかりません。さっきも話しましたが、起動した神姫はひとりひとりがユニークな存在になるからです。本来の設定ならば、マスターを失った場合、機能停止することにはしてあります。ただ、スリープから目覚めない、というのは、その初期設定に対抗できるだけの、社会的なつながりをその神姫が得ることができたのでしょうね。例えば、その亡くなった女の子の両親、家族と良い関係を築くことができていた、とか。で、その競合する初期設定との折り合いをつけようとしているのだと思います。…もし、彼女が自我を失わずに目覚めることができたなら、彼女は自分と周囲との関係をどう構築しなおしたのか尋ねてみたいですね」 「そうです。こればかりは本当にどうなるか誰にもわかりません。可能性は半々です」 「まぁ…、うん。あまり記事にはしてもらいたくないなぁ。申し訳ないけど。そのご家族には伝えてくれて構わないけど」 (ここで、音声ファイルは終了する) このファイルはネット上で論議を呼んだ。 この二人の身元や、話題になっている家族の特定に奔走するものも現れたものの、未だ特定には至っていない。 会社はこのファイルの内容について「ノーコメント」を貫き通し、 当時、神姫関連の記事を書いていた雑誌記者らも、その関連を否定している。